2009年11月22日

ボトックス注入法による多汗症の治療

ボトックス注入法とはボットクスと呼ばれる薬剤を処置したい局部の注射するだけの施術です。とても簡単。

もともとはしわ治療に効果が絶大で、アメリカでは大ブームになっています。ただ、このボトックスという薬剤、製法はボツリヌス菌の毒素なのです。えっ、ボツリヌス菌の毒素・・・!?

そうです。ボツリヌス菌は食中毒の病原菌で、その毒素は強力な神経毒です。第二次大戦中に細菌兵器(生物兵器)として開発が進められたものです。ちょっとこわい話、ですね。

ボトックスは、A型ボツリヌス毒素から抽出した成分です。アメリカのアラガン社が登録商標を保有しています。ボツリヌス菌自体を注射するわけではなく、ボツリヌス菌が出す毒素(タンパク質の一種)利用するものです。

日本では1996年に眼瞼痙攣(まぶたがピクピクする症状)に対して承認され、片側顔面痙攣などにも利用されている医薬品です。そこで、ボトックスをことさら怖がる必要はないでしょう。毒をもって毒を制するホメオパシーという代替治療もあります。そもそも薬と毒の境界はあいまいなのです。

切らないで注射するだけでしわが取れたり、小顔になったり(えらをスッキリさせる)といった治療ができるため、プチ整形といわれたりします。では、なぜ、ボトックス注入法で多汗症が治療できるのかご説明しますので、あなたがきちんと理解して、信頼できるお医者さまとご相談ください。


汗腺には2種類ある(エクリン汗腺とアポクリン汗腺)


汗を分泌する汗腺には2種類あります。エクリン汗腺とアポクリン汗腺です。図をご覧ください。エクリン汗腺は独立しており、アポクリン汗腺は毛穴に開口しています。エクリン汗腺が一般的な汗を分泌する汗腺であり、体表に数百万個も分布します。一方、アポクリン汗腺は特定の場所にしか存在しません。ワキ、陰部、乳りん、外耳道などです。アポクリン汗腺から出る汗には、たんぱく質、アンモニア、脂質などが含まれ、発汗直後には無臭ですが、細菌が作用して特有のニオイを発します。わきがの原因となる汗腺です。腋下の多汗症にはエクリン汗腺によるものとアポクリン汗腺によるものがあります。
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ボトックスでなぜ多汗症が治る?


ボトックスには筋肉を弛緩させる作用があります。ボトックスが注入されると、筋肉を動かす神経伝達物質(アセチルコリン)が抑制され、その箇所が弛緩します。一方、アポクリン汗腺はアドレナリンが放出されることで活動し、エクリン汗腺はアセチルコリンを放出します。ボトックスはこのアセチルコリンを抑制するので、エクリン汗腺が原因の多汗症(腋下だけでなく全身に発汗する多汗症)に有効に作用するのです。

ボトックスの効果が継続する期間


効果は約4〜6ヶ月間継続します。注射の部位の工夫で半年以上持続すると指摘されるお医者さまもおられます。さらには1回の注射で、完治してしまった患者さんの例を挙げられる先生もおられます。ボトックスは本来、一過性の治療で、4〜6ヶ月ごとに注射を続けなければなりません。それが完治してしまうのは、精神性発汗の原因である「予期不安」がなくなったからだと思われます。つまり、ボトックスにはメンタルな治療効果も期待できるということです。
posted by めろん at 14:18| Comment(0) | TrackBack(0) | ボトックス
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